前田敦子さんがアコムのCMに登場
アコムのCMに前田敦子さんが?
元AKBセンターの前田敦子さんがアコムのCMに出演したことで、話題となっている。
「前田敦子がアコムのCM??」「見たことないけど??」
「まだ、永作博美がでてるよね??」
というあなた、間違えていません。
一部ニュースサイト等では、「永作博美さんの後を引き継いで出演」の様なことが書かれていますが、おそらく違います。
イメージキャラクターに就任しているということは正しいですが、現在、あくまで「80周年記念」CMと「”みる”コンサート物語」のCMに登場しているだけ。
流されているのは、集客用のCMとは違いイメージアップのためのブランディングCMに出演しているだけなのです。
永作さんも7月以降も引き続きCMに出ていますし、特別な期間限定のブランディングCMであることから、メインイメージキャラクターの変更ということではなさそうです。
そういった正確な情報が多くは伝わっておらず、ネット等で「イメージキャラクターに就任」という文字だけをみて、メインキャラクターに永作博美さんと交代でなったらしいという、勝手な想像でネット上では
「もう落ち目」、「やけくそ」、「もうどうにでもなれって感じか」
というような、いろいろと否定的な個人の意見や、
「消費者金融のCMはギャラがいいし、沢山流れるから露出できるので背に腹は代えられない」
といったようなもっともらしい記者の話がでていたりします。
もちろん清楚な雰囲気の落ち着いたCMなので
「かわいい」「雰囲気がいいCM」
といった肯定的な意見も見られるが、面白おかしく言っているものが大半を占めている模様。
ただ、メインのイメージキャラクターになったという前提での「落ち目」発言や、「大量露出で忘れられないように」といった話でしょうから、前提が違っているため、それらの話がどれほど意味を持つかはわかりませんが、正確ではないのは確かでしょう。
消費者金融のCMに出演すると落ち目なのか
消費者金融のイメージがあまり良くないというのはご存じのとおり。
どうしてもお金を借りるというのは、ネガティブなイメージがありますし、「金貸し」というのは、なんとなく悪徳なイメージがあります。
お金を貸すことなんて銀行以外でもクレジットカード会社だって普通にやっているし、首都圏の人であれば知らない人のいないと思われる、ファッションで有名なマルイだって、実はもともとは金融がメインの会社だし、今だってかなり金融を重視した展開をしている。(ファッションはそれをオブラードに包むため)
しかし、消費者金融だけは他と比べてイメージが悪い。
やはり、他でオブラードに包めない専業ということ、かつて法整備が厳しくなかった頃に社会問題にもなった、厳しい取り立てなど「怖いサラ金」というイメージがどうしてもあるからだろう。
そんな消費者金融も法整備によって以前のような取り立てや、暴力まがいのようなことはほぼないし、何より業界再編によっていまやアコムやプロミスは大手都銀のグループ会社だ。
アコムに至っては、最大手三菱UFJフィナンシャルグループの一員だ。
いまのメインキャラクターは永作博美さんだし、その前はタモリさんだ。
確かに今でもあまりイメージがよくないということは間違いないかもしれませんが、メガバンクのグループであり、芸能人としても超一流のタモリさんも同じCMにでていますし、プロミスにだってCMには、俳優として売れに売れている谷原章介さんがここ数年は出演しています。
消費者金融といっても今や大手金融グループの一員の会社に至っては、CM出演が決して落ち目だからということにはならないでしょう。
(ちなみに、タモリさんと永作博美さんは同じ事務所なので、タモリさんの契約の際に何かしらの話があったのかもしれませんが)
前田敦子さんはなぜアコムのCMに?
ここからは、当然、判断した事務所にしかわからないことですのであくまで想像になります。
AKBは独特な商法で、数字的には成功を収めたグループといえるでしょう。
そのセンターであった前田敦子さんですから、事務所もかなり儲かったのではという想像が出るはず。
でも実のところ、事務所はそれほど儲からないらしい。
というのも、ここにもAKBの独特な商法があるためだ。
ファンの方なら当然知っているが、AKBはあの大所帯であるので同じ芸能事務所に所属しているわけではない。
それどころか、系列でもなんでもない、まるっきり別々の事務所にそれぞれが所属している。
つまり、違う事務所に所属しているタレントが「AKB」という用意された舞台で歌い踊っているだけなのである。(歌ってないでしょ!という突っ込みはここでは置いておいて)
AKBに所属している間は、AKBの活動が最優先されるため、個別の仕事はなかなか入れづらい。
そしてAKBに入ったお金は、それどれの事務所に振り分けられるが、その前にAKBの運営事務局であるAKSに大きく間を抜かれて分配される。
個別の仕事を多く入れられなくて、AKBの仕事からの収入は大きく間を抜かれる。
事務所はメリットが少ないわけだ。
では事務所はどうするか。AKBで上げてもらった知名度を武器に卒業後に個別の仕事を入れ、そこで儲ける。
卒業して自由になってようやく、まともに事務所は儲けが出るというシステムらしい。
卒業しないと儲けを出せないというシステムであるにもかかわらず、AKBの卒業生で在籍時よりも輝きを放っている人物がいったい何人いるだろうか?
少なくとも前田敦子さん以降、AKBがミリオンを連発した後に卒業したメンバーで、在籍時よりも輝いていると間違いなくいえる人物は残念ながら見当たらない。
卒業して落ち目になったというよりも、もともとAKBでの人気が作られたものであり、そこにいる間は、下駄をはいていたようなものであるから、これからが実力を出していくというところではないでしょうか。(本人次第でしょうが)
しかし、事務所も本当の実力がついて、稼いでくれるまで何もしないで待っているほど、馬鹿ではないでしょう。
まだまだ実力は発展途上であっても、せっかく知名度があるのだからその知名度を活かして儲けを出したいと考えるでしょう。
もともとそう考えて、利益が少ないAKB所属の間も面倒を見ているわけですから。
そこで、一番活かせるのはやはりCM。
演技も歌もそれほど重要ではないCMが事務所としては仕事としてもおいしいし、一番やりやすい。
つまり、そういう部分を見越しての所属なわけですから、余程のことがなければ、事務所がCMを断ることはないでしょう。
ここ最近では、アコム以外にもトヨタ、花王、宝酒造、大正製薬とそうそうたるCMに数多く出演している。
少なくとも、もう落ち目で消費者金融のCMにでもでないと仕事がない、とうような状況では決してないはず。
事務所が今後の前田敦子さんの成長やイメージの妨げにならないと判断した範囲が、アコムの期間限定のブランディングCMであったというだけというのが実際のところでしょう。
要は、話が来て許容できる範囲の内容だったから契約をしたという、ビジネスの上だけの話であり、ネットで面白おかしく言われているような(もともと前提が違っていますが)落ち目だからということではない、というのが実情だと思われます。